漢方薬辞典

まきょうよくかんとう

麻杏薏甘湯

説明

◯冷えや湿気で悪化する急性の関節痛に

麻杏薏甘湯は「風湿痺」に向く処方で、風湿の2つの邪気が皮膚や経絡から侵襲し、気血水の巡りを狂わせることで筋肉や関節の痺れ・痛みを起こしている場合に有効です。袪風湿作用を持つ薏苡仁(ヨクイニン)・麻黄によって痺れや痛みを軽減させ、利水作用を持つ薏苡仁・麻黄・杏仁によって関節の腫れやむくみを除く構成になっています。

◯梅雨に悪化する傾向

風湿痺は梅雨時期に特に悪化しやすいと考えられています。湿気が高く、気圧が低く、蒸し暑い時は特に注意が必要です。また、蒸し暑さを回避するためにつけたクーラーは風(寒)痺の原因にもなるため、梅雨の過ごし方は特に注意が必要です。

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