◯体力はあるが、胸部や腹部が張ってイライラする方に

大柴胡湯は「気滞」や「熱証」に向く処方で、体力はあるが我慢しがちで、過度なストレスによりイライラ・のぼせなどの熱症状や、肝胃不和を伴う悪心・嘔吐、季肋部が張って苦しい状態や便秘や痔に適しています。

◯実熱に対し、炎症を鎮め気分を落ちつかせる

「小柴胡湯」から人参・甘草を除き、芍薬・枳実・大黄を追加することで、より鎮静・鎮痛作用や清熱作用を強化した処方になっています。瀉火と瀉下作用のある大黄が加味されているので、痙攣性便秘にも有効です。小柴胡湯よりも体力のある実証タイプであり、がっちりとした体格で暑がりの方に適します。一見健康そうに見える実証タイプですが、症状に気づきにくい特徴があります。