◯冷え性や婦人科系疾患に悩む方へ

当帰芍薬散は「血虚」に向く処方で、血虚の栄養不良による肌ツヤがない・顔色が悪いなどの症状に加え、むくみや軟便・下痢、冷え性など、水（水湿）が悪さをしている場合によく用いられます。婦人科系の症状によく処方され、胃腸の弱い虚弱な婦人科系疾患の方、軽度な瘀血傾向の方に用いられます。

◯補血と利水を促進し、血行を改善

四物湯を基本構成としていますが、地黄を取り除き胃腸の弱い方も使用できるようにしています。さらに利水作用の茯苓・蒼朮・沢瀉を加えることで、瘀血・水毒による婦人科系疾患へも適用範囲を広げています。補血・利水作用をバランスよく構成された処方として、冷えや浮腫を伴う疼痛（月経痛・腰痛・腹痛・関節痛）にも応用ができ、特に、女性の妊娠中の腹痛や浮腫にもよく使用されます。