漢方薬辞典
さいこかりゅうこつぼれいとう
柴胡加竜骨牡蛎湯
|説明
◯不安定で神経質な症状を落ち着かせる
柴胡加竜骨牡蛎湯は「気滞」に向いており、ストレスや強い不安感によって引き起こされる不安神経症、イライラ、不眠、動悸などの症状を鎮静するのに役立ちます。心配事から生じるものには安神作用を持つ竜骨と牡蠣。過度な神経興奮から生じるものには疏肝解鬱作用を持つ柴胡や半夏が効果を発揮します。
◯高血圧の随伴症状に苦しむ方に
体力に自信がある方でも、過度な精神負担や不安によって高血圧の随伴症状が発生することがあります。このような状況においても柴胡加竜骨牡蛎湯は有効です。特に、強い苛立ちや不眠、頻繁な夢、動悸などの神経症状が強い場合には効果が期待できます。
◯その他補足
甘草が含まれていることから、多量服用による偽アルドステロン症などの副作用には十分注意しましょう。