◯気滞症状を改善する基本処方

四逆散は、ストレスから発生する「気滞・気逆」に向き、疏肝解鬱（そかんかいうつ）の基本処方になります。この四逆散をベースに他生薬を加減配合して、様々な疏肝解鬱剤が成り立ちます。例えば、柴胡䟽肝湯、大柴胡湯、加味逍遙散や柴胡桂枝湯などがあります。

◯ストレス由来の疼痛や痙攣や逆流に

芍薬・甘草の配合により鎮痛作用を発揮し、枳実の理気作用によって平滑筋の蠕動の正常化をさせるため、神経・ストレス性の胃腸の疼痛、逆流性の気道違和感や食道炎、その他の痙攣性疼痛・ジスキネジーなど広く用いることが出来ます。長期間併用しても弊害が少ない処方で、効果も期待できます。

◯その他補足

なお、甘草が含まれていることから、多量服用による偽アルドステロン症などの副作用には十分注意しましょう。