漢方薬辞典

かみきひとう

加味帰脾湯

説明

◯睡眠の質低下、苛立ちやすいタイプに

加味帰脾湯は「心脾両虚」「気滞」に向く処方で、胃腸が弱い・貧血気味で眠りが浅い・ストレスを常に抱えているタイプに適しています。特に睡眠への影響が出やすく、朝は起き辛く、日中は強い睡魔に襲われる一方で、夜は寝ついてもすぐに目が覚め、夢を多く見て明確に覚えているという状態が目立ちます。さらにストレスによって感情の起伏も激しくなり、特にイライラ・怒りっぽい・のぼせなども併発します。

◯病後や産後の著しく低下した体力回復にも

本処方は、人参・黄耆・白朮・茯苓などの補気健脾作用で気を補い、消化吸収を強化します。また、竜眼肉・酸棗仁・遠志の安神作用によって不安や焦燥感を和らげ、当帰や大棗の補血作用によって栄養を補充することで心を安定させます。さらに、疏肝作用を持つ柴胡・山梔子は精神的なストレスを和らげ、気と血の不足状態を改善します。胃腸を丈夫にして、貧血の症状を改善しながら、不安・緊張・イライラ感を和らげ、良い睡眠を促進します。病後や産後の著しく低下した体力回復にも有効です。

医療機関等を探す

さらに詳しい相談をしたり、漢方薬を入手するために、あなたに必要な施設情報を一覧表示します。