漢方薬辞典
とうきいんし
当帰飲子
|説明
◯血虚により発生する皮膚疾患に
当帰飲子は「血虚」に向く処方で、特に血の不足により肌が栄養不良で乾燥し、痒みが目立つ症状によく用いられます。具体的には、老人性皮膚掻痒症をはじめとした皮膚病変に効果的です。
◯栄養補給&痒みのブロック
補血作用の「四物湯」をベースに、皮膚の痒み止めとして防風や荊芥、皮膚の排膿・蘇生作用のある何首鳥・黄耆・甘草が加えられています。皮膚に栄養を与えながら、痒みの発生を止め、皮膚の正常化を図る処方構成になっています。
◯その他補足
なお、甘草が含まれていることから、多量服用による偽アルドステロン症などの副作用には十分注意しましょう。