漢方薬辞典
ごれいさん
五苓散
|説明
◯利水剤の代表処方
五苓散は、「水滞」という体内の液体成分が停滞している状態に向いている処方であり、代表的な利水剤です。
◯消化管や組織の余分な水を捌き、下痢や浮腫を改善
配合生薬の沢瀉(タクシャ)・猪苓(チョレイ)・茯苓(ブクリョウ)・白朮(ビャクジュツ)は利尿作用があり、細胞や消化管内の水分を血中に吸収する効果を持つため、特に急性の水様便や浮腫には有効な利水剤になっています。いわゆる、胃内停水(振水音、お腹がちゃぷちゃぷ音がする)といった訴えがある場合に用います。また、飲酒後の多量の水分が胃内にある状態にもかかわらず、口渇が強く、水を飲んでも解消しない場合にも適応します。消化管内の水分を血中に吸収させる効果を持っています。