漢方薬辞典
けいしかりゅうこつぼれいとう
桂枝加竜骨牡蛎湯
|説明
◯虚弱で神経過敏な不調を支える精神安定剤
桂枝加竜骨牡蛎湯は「気虚」「気滞」に向く処方で、虚弱体質でありながら興奮しやすく、不眠症やノイローゼ、慢性的な神経衰弱などに悩む方に適しています。 特に、精神的不安定な状態や神経過敏によって引き起こされる、不眠症・小児夜泣きなどに効果的です。
◯生殖器系・泌尿器系に与える影響
精神的な過労は生殖器系や泌尿器系にも影響します。男性ではインポテンス・遺精、女性では夢交・月経不順、子どもでは夜尿症が起こります。 これらを改善するため桂枝加竜骨牡蛎湯の生薬には、安神作用の牡蠣・大棗・竜骨を主体とし、精神不安・イライラ・多夢・動悸を解消し、筋肉の緊張を和らげて血流を促進し、虚熱を下げるなどの働きがあります。衰弱した心身両面を改善しながら、神経過敏によって弱まった内臓を回復させる働きも期待されます。