漢方薬辞典
しょうふうさん
消風散
|説明
◯暑い時期に悪化する皮膚疾患に
消風散は「湿熱証」に向く処方で、急性・慢性を問わず、痒み・滲出などを伴う皮膚関連の疾患、皮膚の炎症、湿疹、蕁麻疹などに用います。特に、夏期の湿気や暑気による、汗疹や湿疹、痒みの増悪などの皮膚症状の悪化に対して有効です。
◯滋潤作用で慢性化した乾燥皮膚にも
清熱剤・利水剤・袪風剤を主体にしている構成なので、消炎・止痒・滲出の抑制効果を期待できます。また、滋潤作用を持つ地黄・当帰・胡麻仁も配合しているので、慢性化した乾燥皮膚や秋冬の乾燥時期による症状の悪化にも適しています。
◯その他補足
なお、甘草が含まれていることから、多量服用による偽アルドステロン症などの副作用には十分注意しましょう。